2003/05/20 (火) この週末に「難しいなぁ」と思ったこと 3題
この週末で借りていた本(「手紙」東野圭吾著)を一息に読んだ。
最近の氏の著作は、ミステリーというより犯罪をファクターにした複雑な心理を掘り下げていくような内容のものが主となってきているようだ。
(今回の内容も身内が犯罪者となってしまった人間と、被害者を含めた周囲の人々のストーリー)
内容が内容なだけに後味は良くない。勧善懲悪モノだったら読後にこういう感情にはならないのだろうけど。
犯罪は悪だが、それを犯した人間=悪人と簡単には定義付けできない。
それは理解しているが、やはり自分の身はそのような事柄からは離れた世界に置いておきたい。
そんな自分の中の保身的な部分と公正な人間でありたいという感情が、このストーリーの世界にちょっと身を置いて想像しただけで、どうにもせめぎあう。
なんとも息苦しくなる作品だが、これを読んで一方的な感情しか湧かない人間でありたくはないなぁと思ったりもする。
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週末に知り合いとこんな話をした。
「雨の夜、貴方はリードを街路樹にくくり付けられた一匹の犬を見つけました。どうやら捨て犬のようです。でも貴方には連れて帰ることは出来ない事情があります。
さぁ、どうしますか?」
1)ある人は、黙ってその場を離れました。
2)ある人は、持っていた傘をその木に縛り付け、後ろ髪を引かれる思いでその場を後にしました。
3)ある人は、保護してくれる施設(いわゆる保健所)を調べ、電話連絡をしました。
さて「一番いい人は誰でしょう?」「一番ひどい人は誰でしょう?」「一番誉められるのは誰でしょう?」
「一番満足したのは誰でしょう?」「一番心が痛かったのは誰でしょう?」
貴方はどう思いますか?
…難しいよね。
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ついついまた「10代しゃべり場」を見てしまった。「かわいそう」と言われることに反発を感じるコからの問題提起。
他人に「かわいそう」という感情を向けることは、その人を下に見てるのだろうか?
そうすることで「自分はかわいそうじゃない」と再確認して安心しているのだろうか?
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「感情」って難しい。コレっていう答えはないんだろうなぁ…