2004/02/02 (月) 彼女は幾ら足りなかったのだろう?

今日の帰り、ありえないようなめにあった。

地下鉄で地元駅にたどり着き、いつも利用する駅ビル直結の改札口に向かう。
ここは3口の自動改札機があり、そのうち1つが出入り両用で委託駅員のいる窓に面している。で、ほかの2つがそれぞれ入る用出る用専用になっている。
結構な人が乗降するので、電車が着いた直後は並んでしまうので、列が無くなる頃を見計らってノンビリ階段を上がり、改札に定期を通して出ようとしたら…
改札脇で人待ち風に立っていた女性に、突然後ろから体当たりされ、無理やり改札から一緒に押し出されたのだ。
そしてその女性は一目散に駅ビルのエスカレーターを駆け上がって行った。

一瞬何が起こったのか判らなかった。

多分その女性はキセル(もしくは無賃乗車)をしたんだろう。アタシの定期で改札が開くタイミングを見計らって、アタシの背中に密着して一緒に改札をパスしたのだ。
どうみても普通の20代の女性で、OLさんかアルバイトかというような印象の人だった。
最大区間乗っても1000円にさえならない都内の地下鉄で、いったいいくらごまかすために、こんな恥も外聞もない行動に出たのだろう。
好意的な見方をするとしたら…もしかしたら買ったハズの切符を失くしてしまったのかもしれない。財布を忘れて乗り越し精算が出来なかったのかも知れない。
でもなぜそれを駅員に正直に申し出ることをしなかったのだろう。相手だって鬼じゃない。なんとか融通をきかせてくれるはずだ。
もし彼女がそういうちょっとした恥ずかしさを恐れて、こうやって逃げたのだとしたら、それはとても恐ろしいことだと思う。
(一種の)犯罪行為を犯すほうが、お金が足りなかったことを申し出るよりもカンタンなことと認識してしまっているように思えるからだ。

いらないからそこらに投げ捨てる。欲しいから盗る。そんな行為が横行している。
普通の人間も価値観が狂ってきているのかも知れない。

今日の彼女が自分の行いを後悔しているようにと願わずにはいられない。